違法なネットワークビジネスと被害対策~勧誘の段階で見分けるには

違法なネットワークビジネスと被害対策~勧誘の段階で見分けるには

多くのネットワークビジネスの会社は健全なものですが、すべてとは言えません。中には、ネットワークビジネスを謳いながら実はねずみ講だったり、投資詐欺案件を持ち掛けたりする犯罪もよくあることです。今回は被害対策として、そのような違法なビジネスに騙されて大事なお金を奪われることのないように見分け方をご説明します。

参加しないほうがいい違法な案件

初心者の人は、収入の額とか成功者の雰囲気などに圧倒されて、ころりと騙されて契約してしまうことがあります。そのパターンが一番被害者を生みやすいので、ここではまず危ないネットワークを避けるための情報をまず載せておきます。

連絡先がないなど会社自体が怪しい

ひどいところですと、連絡先がわからなかったり、あっても確認できなかったりするケースが在ります。実際私が遭遇したネットワークビジネスで、「参加したら10万円を支払う」というおバカなビジネスでしたが、連絡先は一応書いてあるけどグーグルマップのストリートビューで見たら別の会社の看板がかかっているし、電話をかけても誰も出ませんでした。絶対詐欺です。しかし、こういう会社でも「10万円」欲しさに参加してしまう人が結構いるんですよね。こういうところは、早々に消滅するか、捕まるかのどちらかです。お金は戻ってきません。

投資詐欺的案件に注意

 

ビジネス自体は健全なものでも、ディストリビュータ―が勝手に投資詐欺を画策して情報弱者からお金をだまし取るということもあります。これは本当に悪質です。

私の知り合いに被害者がいるのですが、「セルフ」というネットワークビジネスのディストリビューターのあるチームが、バイク事故の損害賠償で6000万円を手にした若い人に近づき、凄く儲かるからと6000万円をそっくり全部だましとりました。その後、その人たちは巻き上げたお金を湯水のように遣って豪遊する様子をフェイスブックに投稿していたそうです。

「ネットワークビジネス=大金が儲かる」というイメージは、頭から消したほうがいいです。年収1千万稼ぐ人は、0.1%に満たないということ、300万人以上の組織をもって初めてサラリーマンと同じ収入を稼げるというのが現実なのだと思いに留めておくべきです。

正規の初期費用のほかにD.Sが個人的にお金を請求する

またそこまで悪質ではないですが、リクルートした会員に対して、必ず成功させるからと自分の口座に30万円とか50万円というお金を振り込ませる人がいます。これは「ADS」で実際にあったのですが、その違法行為をした人は今も退会させられることなくビジネスを行っているそうです。

旧I.N.Aグループの橋本和英氏がやっているのも、それと似ているかもしれません。彼がやっているのはライフプラス・インターナショナルといって、6000円台の商品をオートシップするだけで、MLMに参加することができるハードルの低いネットワークビジネスですが、橋本氏は、新規会員に対してそのビジネスに参加するために、会社が定めた条件以上のオートシップを義務付け、システム使用料と称して毎月二千円を支払う条件を付けています。

ネットワークビジネスに似せたねずみ講

一見普通のネットワークビジネスに見えるが、製品にあまりに魅力がなく、こだわりも感じられない場合も要注意です。安物の製品を買い叩いて商材に、豪華な報酬プランをおまけにつけて、高く売ってぼろ儲けをしようという詐欺ビジネスもあります。

商材があってもこれはねずみ講と変わりません。それでも、ディストリビューターは違法ではない、ネットワークビジネスだと勧誘してきます。製品を見る目のある人ならこういう詐欺に捕まることはないのですが、経験の浅い人は「すぐに簡単に儲かる」という言葉や紹介者の「成功者風のゴージャスな雰囲気」に圧倒されて、ぐらっときて登録してしまいます。

違法行為を黙認するMLMは危険

ディストリビュータ―が強引だからと言って会社が悪いとは限りませんが、しつこくて強引で上から目線で勧誘をしてくる人が勧めるネットワークビジネスは、まずは疑ってみましょう。会社自体が、コンプライアンスに無頓着でメンバーの違法な勧誘を黙認しているようなら、やがては業務停止、他社に吸収合併、ダウンを連れて集団移動、外資系なら日本から撤退など、致命的な事故に発展する可能性があります。

参加前にダウン獲得の方法について訊くと、紹介者は参加したら責任を持って教えるから心配はいらないというかもしれませんが、その人がダウン獲得のために何をしているかを見れば訊かなくてもわかります。その人が強引で嘘つきで、名義貸しなど違法なことをやっているのがわかったら、間違いなく同じことをするように勧めますから、そのビジネスに参加すべきではありません。

会社は、ディストリビューターが勝手にやったことだと問題を起こした人を退会させて処理をしますが、そのような人を野放しにしていた会社の責任は重いです。被害の声が多くなれば会社に対して業務停止などの行政処分が行われます。業務停止になれば、主だったリーダーが会員を集めてほかのMLMに大移動してしまい、愛用者だけの組織になるので勢いを失い衰退してしまうこともあります。

業務停止につながる違法行為

ナチュラリープラスが9か月の業務停止になった時に、指摘された違法行為は以下の4個でした。

  • 勧誘目的等不明示
  • 不実告知
  • 重要事項不告知
  • 公衆の出入りしない場所での勧誘、迷惑勧誘

では、一つずつ解説していきます。

勧誘目的等不明示

特定商取引法施行令3条の2(勧誘目的を告げない誘引方法)
(訪問販売における氏名等の明示)
第三条 販売業者又は役務提供事業者は、訪問販売をしようとするときは、その勧誘に先立つて、その相
手方に対し、販売業者又は役務提供事業者の氏名又は名称、売買契約又は役務提供契約の締結について
勧誘をする目的である旨及び当該勧誘に係る商品若しくは権利又は役務の種類を明らかにしなければ
ならない。

ネットワークビジネスの勧誘をする場合、これが連鎖販売取引の勧誘だということを告げずに呼び出したり、セミナーに連れていったりしてはいけないという法律です。伝えるべきことは、連鎖販売業者の氏名又は名称や商品の種類、特定負担を伴う商品販売の勧誘目的であることです。

氏名や名称も正式な名称があるにもかかわらず、架空の名称や通称のみを告げた場合は違反になります。
例えば講演会、セミナー、ホームパーティ、同窓会などと目的を偽って告げられ、会場に行ってみると言葉巧みに勧誘され、その結果契約を締結させられてしまったというトラブルもあるのでご注意ください

不実告知

消費者契約法4条1項1号(消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し)
第四条 消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対して次の各号に掲げる行為をしたことにより当該各号に定める誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。
一 重要事項について事実と異なることを告げること。 当該告げられた内容が事実であるとの誤認

ネットワークビジネスのセミナーで話す内容は、ほとんど不実告知みは要るのじゃないのかなあと思いますけど、ナチュラリープラスの場合は、「1カ月飲み続けるとどんな病気でもよくなる」、「心筋梗塞や動脈硬化も治る、がんにも効く」といっていたそうです。また収入の面でも、二人紹介で半年で20万以上稼げるとまで言っていたそうで、これもすごい不実告知ですよね。

重要事項不告知

特定商取引法6条2項(重要事項の故意の不告知)
販売業者等は、訪問販売で購入者と最初に接触してから契約を締結するまでの間に、以下の事項(6条1項1号から5号)につき、故意に事実を告げない行為をしてはならない。
不実告知の対象とされていた6号(契約締結を必要とする事情に関する事項)、7号(その他の重要事項)は、除外されています。

重要事項に定められた項目は、製品のこと、特定負担のこと、クーリングオフや解約のこと、会社の買い取り制度のことなど、知らないでいると消費者が不利益を被るような重要なことを黙ったままで契約することは違反になります。ナチュラリープラスのときは、特定負担として会員登録料が必要であることを告げてませんでした。

公衆の出入りしない場所での勧誘・迷惑勧誘

特定商取引法6条4項(禁止行為)
販売業者または役務提供事業者は、訪問販売に係る売買契約または役務提供契約の締結について勧誘をするためのものであることを告げずに営業所等以外の場所において呼び止めて同行させることその他政令で定める方法により誘引した者に対し、公衆の出入りする場所以外の場所において、当該売買契約または当該役務提供契約の締結について勧誘をしてはならない。

公衆の出入りしない場所とは、具体的にどんな場所なのでしょうか。例えば、事務所や個人の自宅、ホテルの一室や会議室、公共施設に中にある会議室、またカラオケボックス、貸し切りにした飲食店等等がそれにあたります。

そういう場所で勧誘をすることがすでに違反となり、契約しない胸、何度も意思表示をしているのに、その場所から退去させないで契約を結んだ場合、迷惑勧誘になり、契約は取り消すことができます。

概要書面の不交付

特定商取引法第37条 書面の交付(連鎖販売取引)
連鎖販売業を行う者は、連鎖販売取引に伴う特定負担をしようとする者(店舗以外でする個人)とその特定負担についての契約を締結しようとするときは、その契約を締結するまでに、経済産業省令で定めるところにより、その連鎖販売業の概要について記載した書面をその者に交付しなければならない。

「連鎖販売業の概要について記載した書面」は、ネットワークビジネスの会社で用意していないところはありません。その書面を交付しないと、指示を受けることになり、それに従わないと業務停止になることがあります。

狙われやすい(誘われやすい)人はどんな人か

実際には、訊いてくれそうな人だけを選んで勧誘するほど人脈の多い人は少ないと思います。ですから、つながりのある人がネットワークビジネスを始めたら、貴女がどんなタイプの人でも誘われることを覚悟したほうがいいです。でも、「なぜか私はほかの人より誘われやすい」と感じているなら、あなたは、以下の条件に当てはまっているのかもしれません。

ネットワークビジネスに誘われやすい性格とは

  • 陽気で友達も多く口数の多い人
  • おとなしく素直で穏やかな人
  • 想像力が豊かでイメージやひらめきを重視する人
  • 気弱なためごり押しに嫌と言えない人

陽気で友達の多いタイプは、声をかけやすいのでしょうね。でも、よくちょくちょく誘われている人は交わし方もうまいですから、なかなか真面目に話を聞いてもらえないということもあります。

誘う側の人は、悩んでいても仕方がないので、とにかくいろんな人に近づいてみることです。勧誘を続けていると、自分と相性のいいのはどんなタイプなのかもわかってきます。

MLM未経験の人は格好の餌食

  • 友だちが少なそうな孤独な人
  • 経験が浅く、だまされやすい人
  • 新入社員や新社会人

あまりお勧めしたくないのですが、新しく会社に入ってきた人などはよく狙われます。職場の人と仲良くなりたいので、つい話を聞いてしまうのでしょうね。友だちの少ないタイプも、免疫がないので断りそびれてずるずるとついていってしまうことがあります。後になると、さらに断りにくくなるので気を付けましょう。

関心が強い人はうまい話に便乗しやすい

  • 美容や健康に関する情報や製品に興味がある人
  • 起業に関心がある
  • 不満があり現状を変えたいと思っている人
  • 知りたがり、新しいもの好きな人

セミリタイア、副業、週末起業、権利収入などと聞いて、心を躍らせてしまうしまうのは、脱サラを夢見るサラリーマンでしょうか。男性の方は、職場で先輩に誘われる人が多いですね。

また、学生塩代の友達が、スポーツカーに乗って会いに来て収入を自慢すると、心穏やかで居られないということがあります。その車借り物かもしれないし、すてきな洋服も時計もローンかもしれない、冷静になりましょう。

あえてMLM経験者を狙うMLMの目論みとは

  • 今のビジネスでうまくいっていない人
  • MLMで成功していてすでに組織を持っている人

インターネットのMLMは、口コミと違い、MLM経験者の人を誘います。口コミ失敗者が一番のターゲットだからです。しかも、すでに組織を持っている人ならダウンも連れてきてくれるので、とても良いターゲットです。

まとめ

今回は、ネットワークビジネスの名を借りた詐欺ビジネスと、悪質なネットワークビジネスについてまとめてみました。なにかとネットワークビジネスに誘われる機会の多い人は、うまい話を鵜のみにせず嘘を見抜くようにしてください。

ネットワークビジネスで成功する第一歩は、健全で堅実で真面目なネットワークビジネスを見つけることです。次の記事は、参加したくないネットワークビジネスに誘われたときの「断り方」です。